県立熊野高校の2年生で、「社会文化研究」を受講して上富田町や紀南地方の地域の文化や歴史を学んでいる生徒16名が参加しました。
1月末に事前学習として学校で、世界遺産の概要の講義を受けた後に、経塚遺跡や王子社の歴史、文化的景観などについて各グループでの調べ学習をしました。普段聞きなれないものばかりで調べるのに苦労している生徒もいましたが、さまざまなものが世界遺産として評価されていることを知って驚くとともに、自分たちの身近に世界に誇れる遺産がたくさんあることを実感している様子でした。
当日は現地学習として、滝尻王子から高原熊野神社までの古道ウォークを実施しました。出発の地・滝尻王子は、事前学習でもとりあげた数多くある王子社の中でも五体王子とよばれる大きな王子社の1つであり、熊野世界遺産マスターによる説明を改めて興味深く聞いている様子でした。

例年、滝尻王子から剣ノ山経塚跡までの上り坂がきつく、脱落する生徒もいますが、今年度は全員しっかりとした足取りで登り切りました。この険しい坂を熊野三山へお参りをしようと歩いて行った古人たちの苦労も実感できたのではないでしょうか。当日は風も強く気温も寒かったのですが、坂を上りきって見晴らしの開けたところにくると、清々しい様子でマスターによる説明を聞いていました。

今回の経験を機に、地元の世界遺産に親しむと同時に、次の世代へと遺産を継承していこうとする気持ちを育んでいただけたらと思います。
posted by 和歌山県世界遺産センター at 17:12
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次世代育成